連草

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高価な学歴

奨学金破産が多いらしい

NHKクローズアップ現代で「奨学金破産」ってのを放映してて、半分くらい見た。

世帯収入が低くて、高等教育の費用が高くて、卒業後も収入が上がらない、というのが大まかな筋。

ただ、紹介されていたケースがどれも感情移入できるものではなく、正直、何が言いたいのか良く分からなかった。

 

とは言え、奨学金に苦しむ若者が増えているのは事実なんだろう。ボクの周りでも、それっぽい話を聞くことがある。

ボクとしては、奨学金破産(借金苦の若者)を減らすためには、奨学金を貸さなければいいと思う。だって、返済を見込めない者への多額の貸し込みは、サポートじゃなく、トラップだからだ。

 

進学する意味

福祉系の院を出て、借金700万を40歳まで返済する、20台後半で手取り15万の男性

番組に出ていた一人だ。彼は別に破産しようってわけじゃないようだが、制作者は「こんなに大変ですよ」というモデルケースで紹介したのだろう。

 

でもボクの率直な感想は、「金がないのに、奨学金のおかげで好きなことを腹一杯勉強できたんだね。良かったな」だ。

だって福祉だよ。「給料を上げられないために常に人手が足りない」ジャンルの典型であり、「稼げない」のは予想できたはず。

まして院卒だよ。理系ならともかく、文系の院は道楽の世界だ。

 

金持ちは自由に生きればいいさ。

でも貧乏人にとって、本来、進学って「投資」に他ならない。将来の幸せのために、今、時間と金をつぎ込む。得られるリターンと、計算違いのリスクを天秤にかけて、つぎこむべきかどうかを決める。

「とりあえず大学に行けば人生が拓ける」なんて発想でつっこむのは、投資じゃない。偶然のラッキーはあろうけど、大抵は沈む。バクチってそんなもんだ。

投資の失敗は、基本的には自己責任だろう。でも社会としてセーフティネットを用意してやった方がいいかもしれん。

一方、バクチの負けは本人の問題に尽きる。そんなん社会がフォローしてやる必要は無い。「奨学金破産する者を何とかしてやらんと」って議論は、少なくとも「有効に投資し、計算違いでリターンの無かった者」を対象にしてないとおかしい。

 

進学しないという選択

道楽なら別だし、「時代を拓く」スーパーマンにもあてはまらないが、普通は、①大学のランク、②ジャンルの将来性、③見合った能力、をもとに進学を考えるのが基本だ。

つまり、進学が有効な投資と言えるためには、

  1. 世間的な評価の高い大学でないといけない。今の時代、低ランクの大学に行くのはリスキーだ。

  2. 時代にマッチした実学でないといけない。リターンを得られる可能性がないなら無意味だ。

  3. 本人が高等教育に適合してないといけない。高等教育に耐え、花開く可能性がないなら無謀だ。

 

ネット上で目にする「Fラン」という言葉がある。ランクが低い大学という意味だ。

この表現を借りて、たとえば、Aランク企業にAランク大生、B企業にB大生、CにC、DにD・・・とマッチングされるとする。

昔は、Cランク企業でも幸せになれたし、Dだって将来性があった。でも今は、Bの企業でもシビアだし、Aだって安泰じゃない。

借金してまで、Cランク以下の企業にマッチングされる大学に行くのはハイリスクだ。

 

また、十年一昔というが、逆に言えば十年くらいは大きく変わらないことが多い。18の子でも、28までの展開はおおかた見通せるはずだ。

借金してまで、将来性のないジャンルに進むのはナンセンスだ。

 

更に、自分の能力を冷静に分析することが大切だ。18~22前後の過ごし方で、人生の大半は決まる。どんなに難しくても、人生を考えて選択せざるを得ない。

ただし、高等教育にマッチしているかどうかは、必ずしも知性のみの問題ではない。社会に出ると分かるが、知性で劣るも馬力に勝る者が、優れたモヤシを凌駕することはしばしばある。つまり、①それなりの大学に入って豊かな春秋を示し、支給型の奨学金を得られる者も、②平凡なりに進学して、寝る間を惜しんでバイトして生計を立てる者も、どちらも進学に値する能力がある。

無謀な挑戦をするのも人生だ。ただその場合、失敗後の人生も想定しておかないといけない。

 

シビアなようだが、身の丈に合った選択が、幸せへの道だと思う。実際、多くのリアリストは、大学なんか行かずに、手に職をつけて生活を成り立たせている。

 

正常な貸借に直すべき

社会人になると分かるが、金は簡単に借りられない。返済能力を証明するか、担保を差し出すか、高金利を飲むか、いずれかが必要だ。

大人になって分かるが、金は簡単に借りないものだ。とりわけ現在の返済能力を超えた借金なら、「返済の覚悟+計画」がないと、必ず、破綻する。宝くじに当たるようなラッキーが転がり込まない限り、絶対、そうなる。

 

奨学金の利用者って、借金という意識が薄いんじゃないかな。審査がゆるゆるだから。

うがって見れば、今の貸与型の奨学金って、泡沫大学(学部)の救済システムではないかとさえ思う。

奨学金破産(借金苦の若者)を減らすためには、審査を厳しくして、無理な融資をしないことが必要だろう。支給型の奨学金がやっているように、大学のレベルと、本人の能力から、返済可能性(将来性)を評価する。本来、当然のやり方だ。

大学はバタバタ倒れるだろうが、今よりよほど健全になるよ。