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連草

福岡人向けグルメ情報+真面目なゲスネタ+α

とんかつのトンとカツ

メシ

とんかつネタ

5日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)で、加藤浩次が、飲食店における客のマナー違反に対して持論を展開する場面があった。番組では、あるとんかつ店で発生した騒動を取り上げた。客が、注文した定食のロースカツの衣をはがして食べ始め、店主が激怒したそうだ。ネット上では、この一件に対して「マナー違反」「金を払っているからお客の勝手」と、意見が大きく分かれている。

 

とんかつネタなので乗っかる。

店は店主のもので、店の中での振舞いを、店主が口出ししたって悪くはない。でも客として、自分の好きに振舞いたいってのも間違いではない。要は、そのとんかつが、どうやって食うのが美味いかだ。

 

本当に美味い豚肉を使っているところは少ない。

本当に美味い豚肉は、甘くてジューシーで、臭みが一切ない。そんなやつは塩で食べるのがいい。

福岡なら「あんず」が最高だ(ただし本店に限る。黒豚より普通の豚がいい)。

 

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たいてい、定食1000円以下の店やチェーン店の豚肉はパサパサで美味くない。それでも、衣がザックリ揚がってて、旨味のあるソースをドボドボかければ、美味しくいただける。

もし店主から「塩で食ってくれ」と言われても、それに値しない豚肉ならソースをかける。それで文句を言われる筋合はない。

 

美味い豚肉を使っている店でも、「これ、衣を外した方が美味いんじゃない?」と思うことがある。折角豚肉は美味いのに、衣が邪魔してると感じる場合だ。 

たとえば、鹿児島の名店「丸一」がそうだ。(※個人の感想です。)

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ここは、値段はそこそこするが、それ以上の豚肉(黒豚)を使っている。上ロースカツ定食がすばらしい。

店主の試行錯誤の成果だろうが、ここの衣は分厚い。もともと豚肉が大きい上に、衣が重くてずっしりくる。また、長く揚げてるから焦げ気味だ。

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中は茹で豚の状態ですこぶる美味い。衣を外しても美味い。いや、ボクとしては衣を外した方が美味いと思う。

最初は衣ごと食べるが、途中から衣を外して食べる。繁盛店だから目につかないだけかもしれないが、今まで店主から文句を言われたことはない。

 

店主がいかにこだわろうとも、美味く感じないなら、食わずに出るか、美味くして食うか。いずれにしても金を払うんなら、当然、後者だろう。

もちろん、あまりに非常識な行為はダメであり、明確な線引きは難しい。とは言え、とんかつ屋で美味しく豚を食べようとして怒られたら切ないね。

 

勘違い店で食事してはいけない

こだわりがあるから美味いものを出せる。店主が、美味いものを美味く食ってほしいと思うのは当然だ。

でも、作品がどのように受け入れられるかを決めるのは創造者ではない。文学でも映画でも何でも。趣味・嗜好によるブレを否定するくらいなら、そもそも世に出すべきじゃない。

 

店が店主のものであっても、店と客は対等だ。店が提供するサービスと、客が払う金は等価だ。客だって、店に行くには金を稼がなければならないし、時間と機会も費やしている。

店主には、ただ「メシ」を提供するのではなく、「サービス」を提供する意識でいてほしい。このような意識の足りない店の何と多いことよ。

 

足りないどころか、皆無の店がときどきある。

福岡では「高菜を食べたら退店を命ずる」ラーメン店などが有名だ(行ったことないし行かない)。

店主のこだわりで高菜を食わせたくないのなら、それはそれでいい。でもそれなら張り紙でもして告知しておかなければアンフェアだ。一発退店というのも、あまりに「人」をバカにした話だ。

勘違い店をおもしろがったり、ありがたがったりしてはいけない。「人」をバカにした店主が出すモノを、口にするなんてゾッとする。

 

補遺:鹿児島のとんかつ店

「丸一」の上ロースはかなり量が多く、胃袋に自信がないと厳しい。ヒレや海老もあるので、複数で行ってシェアするのがいいかもしれない。なお、ランチだと小さめのロース定食もあるようだが、ここの美味さは「厚み」が作ってると思うので勧めない。

 

もうひとつ、鹿児島中央駅の近くにある名店「川久」。

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両巨頭だが、ボクは「川久」の方が好みかな。

黒豚と非黒豚があるが、黒豚じゃない「上ロース」を一番に推す。肉と脂身のバランスや衣との相性など、料理としての完成度が高く、間違いない。

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折角鹿児島だから黒豚をと思うかもしれんが、「名物」にこだわるのではなく、「名店」の素晴らしさを堪能した方が幸せになれる。